東京アカデミー合唱団の

元新聞社論説委員

 ヴェルディの面目躍如とも言うべき大曲をたいへん立派に再現した名演だったと思います。ソロの4人が目立つので、合唱は非常に難しいのではないかと素人なりに想像していますが、異教徒の私にも祈りの心が伝わってきたように感じました。大家に対して、ちょっと失礼な言い方になってしまいますが、秋山和慶氏は背筋が真っすぐ伸びて、年齢を感じさせない見事な統率ぶりでした。 

 

現役外交官(自らヴァイオリンを奏するクラッシック音楽ファンの大使)

土曜日の演奏会、素晴らしかった! おめでとうございます。ヴェルレクを実演で聴くのは、意外にも初めて(ブラームスやモーツアルトのレクイエム、それにバッハのロ短調ミサには何度も接しているのに)。レコードでは高校生時代にトスカニーニのLP(特に1枚目)を聞き込んだものですが・・・。「怒りの日」の迫力には鳥肌が立つ思いがしました。小生の席/左端は大太鼓がよく聞こえた為かも知れません。静かな部分は「祈り」に満ちていて、プログラムに書かれた長谷川さんの挨拶文の通りでした。

 ソロではソプラノの透き通るような声(しかも迫力満点)にうっとり。もう少し厚めの声の方が他の3人とより調和したのかも知れませんが、これはこれで大満足。バリトンの方にも注目。こんな先生に指導を受けているとは羨ましい!

 合唱についても一言。皆さん暗譜でしたね。それだけ練習されたという事なのでしょう。驚きでした。

 

長谷川代表義弟(東大教授)

すばらしい演奏でした!!

冒頭の、あの不安におののいているようなRequiem aeternam のあとで、高弦の弱音に寄り添われるようにして歌われた女声のdona eis の、あるいはlux perpetua の、何と美しかったことでしょう!あのdona eis を聴いた瞬間、私の脳裏には、ルネッサンスからバロック時代の宗教画にしばしば見られる、あの、静謐ななかに沈痛な悲しみを湛えたような、冷えびえと澄んだtitian blue の空が広がったのでした。そして終曲まで、あたかも宗教画を観ているようなレクイエムでした。 

私も何となく「いかにもオペラ作曲家の書いたレクイエム」という先入観に捉われていたと思います。今夜の演奏のおかげで、このレクイエムの聴き方が、まったく変わりました。そのことに、深く感謝しております。 

あのDies irae の時の秋山さんの指揮の美しさには感嘆しました。秋山さんがあんなに激しく体と腕を動かされたのを、私は初めて観ました。しかもその動きが、けっして流麗さを失わないのです。そして合唱が、そのような秋山さんの指揮と寸分違わず一体になっていました。あれは、ライヴならではのすばらしさでした。

またあのDies irae に関しましては、大沢栄子氏の解説がたいへん参考になりました。私は、宗教曲や宗教画を通して、キリスト教に深く心惹かれてきました。でも、Dies irae は、私たち日本人には、少なくとも私には、容易に近づきがたいキリスト教の本質のある部分を凝縮しているように思われました。そのことを思い知らされたような感覚を経験できたことにも、深く感謝しております。

 

元民放TV局解説委員長

 昨日は、素晴らしい演奏を聞かせてくださり、心から感動しました。独唱部の細部はともかく、合唱団の熱演、またとりわけ、秋山さんの「リベラメ」のヴェルディそのもののドラマツルギーというほかない表現に心打たれました。この曲が西洋音楽史上の傑作であると再確認しました。この機会を与えてくださり、心からお礼を申します。 

 

他の合唱団の団長

 とてもすばらしい演奏で、ヴェルレクを堪能することができました。とくに合唱団の表現力の豊かさに圧倒されました。やはり暗譜はよいですね。

 

プロのソプラノ歌手

  素晴らしい演奏会をありがとうございました!ものすごい集中力と鍛えられ 

た発声&チームワークは本当にさすがでした。しかも、暗譜…!!!

ステージに出てこられた瞬間、これはこちらも心して聴かさていただかねば、

と気合いが入りました。

声種上どうしてもソプラノに耳がいってしまいますが、どのパートも音域も

フレーズもすごく難しいのに素晴らしかったです。よくありがちな、一つの

パートが目立ちすぎてしまったり、乱れが気になったりすることも全くなくて、

最後まで音楽の内容に集中して聴かせていただきました。

たくさん練習されていることを以前お聞きしていましたので、ステージに立つ

皆さんの演奏会に対する思いなども重なり、またヴェルディの音楽は言うまでも

なく素晴らしくて、マスカラが落ちるのももうどうでもよくなり、こらえられま

せんでした。

ソリストの皆さんも秋山先生も素敵でした谷地畝さんのアルトは深くて温か

くて大好きです。

 

谷地畝晶子先生(ソリストで出演)

先日の公演では、大変お世話になりましてありがとうございました。 

私の不注意で皆様と合わせる直前に風邪をひいてしまい、ご心配、ご迷惑おかけしたこと、本当に申し訳なく思っております。

あの時は必死で、気がついたら終わっていましたが、今思うと、皆さんの音楽の力にたくさん助けて頂いたのだと思います。

聴きに来て下さった方々、合唱団の素晴らしさをほめてらっしゃいました。まず、暗譜がすごいと。そして、その効果があってか、声が美しく客席にも良く通っていたとのことでした。激しいところの勢い、繊細な祈りの表現など、秋山先生の音楽に柔軟に反応していて感動したと感想を頂戴いたしました。今回、いろいろな意味で勉強になりました。私の音楽人生の中で、とても重要な演奏会だったと思います。

このような貴重な機会を頂けたことに、心から感謝しております。これから、合唱団の皆さんが誇りに思って下さるような歌い手を目指して一歩一歩進んで行きたいです。

まずは、また10月にご一緒させて頂けることを楽しみに、しっかり準備して参ります。それでは、またお会いできる日を楽しみにしております。本当にありがとうございました。

 

谷地畝晶子先生のご友人(東京芸大卒)

 素晴らしいコンサートありがとうございました。合唱の各パートの音色や音程 

も美しく、心のこもった演奏でした。オーケストラのカンタービレ、ソリストの

ドラマティックな歌唱と息の合ったアンサンブルで、このヴェルディの素晴らしい

曲にひたりきりました。合唱、ソロ、オーケストラととても一体感があり、この

音楽をリードされた秋山さんのファンになりました。

 

ソリストのマネージャー

 本番は客席で聞かせて頂きました。マエストロはじめ、ソリストやオケの皆さんの演奏の素晴らしさに感動致しましたが、それ以上に合唱の質の高さに驚きました。難曲にもかかわらず、よく暗譜され、よく歌われて訓練されている合唱だと感じました。

今後も貴団がますます発展されることを祈念いたしております。